アメリカントラデショナルタトゥーとは、アメリカで19世紀頃から始まった伝統的なアメリカン・タトゥーのことです。
アメリカの水夫などが入れていたタトゥーの絵柄が原型になっていて、イカリのマークやハート、薔薇、ピンナップガールなどのいかにも「タトゥー」といったデザインが特徴的。
最初に「タトゥー」と言われて大体の人が思い浮かぶのが、このアメリカン・トラディショナルタトゥーのデザインではないでしょうか?
アメリカン・トラディショナルタトゥーは、ラインも複雑ではなくシンプルで色使いも赤・黒・ブルー・グリーン・イエローなどの単純な色で表現される場合が多いです。
また、カラーを使用する際には大胆な配色がなされる事もアメリカンタトゥーの特徴と言えるでしょう。
昔ながらのアメリカン・タトゥーのデザインと配色で彫られるタトゥーをオールドスクールと言い、アメリカン・タトゥーのデザインや配色などを現代風にアレンジされたものをニュースクールと分類される場合もあります。
アメリカン・タトゥーのアーティストとしては、セイラー・ジェリー氏を筆頭にボブ・ロバーツ氏やドン・エドハーディー氏などが有名です。
1930年代のタトゥーフラッシュ
1930年代に使用されていた、オールドスクールのタトゥーフラッシュ。イギリスのタトゥーアーティストであったジョセフ・ハートリー(Joseph Hartley)による作品だと言われています。
骸骨にナイフが刺さっており、リボンには「Death before dishonor(不名誉よりも死を)」の文字が。(フラッシュにはdishonoorとなっています。スペルミスか、当時の言い回しなのかは不明)
「ブルックリン・ジョー」レイバーのタトゥーフラッシュ
1930年代に活躍したタトゥーアーティスト・ブルックリン・ジョー・レイバー(”Brooklyn Joe” Lieber)のタトゥーフラッシュ。ブルックリン・ジョーはアルバート・パティによる本「Tattoo」の中で、アメリカでベストなタトゥーアーティストのリストに載るほどの腕前だったとか。
たしかに、このフラッシュもかなり洗練されていて美しいです。
Brooklyn Joe Lieber
シンディ・レイと彼女のタトゥー
シンディ・レイ(Cindy Ray)は、1960年代に活躍したオーストラリアの女性タトゥーアーティスト。元々デザインの勉強をしていた彼女は10代の終わりからタトゥーに興味を持ち、自身の背中のタトゥーデザインを手がけるうちにタトゥーアーティストを志す。シンディのタトゥーの最初の実験台になったのは、なんと彼女の母親だったそうです。蝶、フラガールなど典型的なオールドスクールのデザイン。
絶版ですが、桃源社から昭和42年に発行された「快楽の女性」という本に彼女のプロフィールやタトゥーが詳しく載っています。
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