トライバルとは、元々は「部族の」という意味で、黒一色で彫られた文様の事を指します。
一口でトライバルと言っても、その土地によってトライバルのパターンや意味などは実に様々です。
有名なトライバルタトゥーとして、タトゥーの歴史にもあるように、ポリネシア諸島での伝統的なモコ(Ta moko)と呼ばれる顔面に彫られた、その人間の地位や身分などを表すタトゥーのデザインがあげられます。
日本でも、琉球諸島に伝わる女性の手に彫られた針突(ハヂチ)と呼ばれるタトゥーやアイヌの人々が施していた顔面のタトゥーなども、日本古来のトライバルであると言えるでしょう。
上記のような伝統的なデザインの他に、黒一色で塗りつぶすデザイン化された文様をまとめてトライバルと称するのが一般的です。
抽象的な文様のトライバル・デザインの他に、動物や植物などをトライバル風にアレンジするパターンも多いです。
中には、日本の伝統的な和彫りをトライバル化するなどのユニークな試みもあります。
また、アメリカン・インディアンの民族で使用されている絵柄を元にした「ハイダ」というデザインもトライバルの一種として分類される事が多いです。
トライバルタトゥーは、ワンポイントで彫られる事も大きく彫られる事もあり、タトゥーの種類の中でもポピュラーなタトゥーデザインであると言えます。
アームバンド・トライバル
1990~2000年頃には、デザイン化された文様としてのトライバル・タトゥーがブームになり腕を一周させるようなトライバル・デザインや、腰や腕に入れるワンポイントのトライバルが流行しました。画像は腕に一周まかれたアームバンドのタトゥ。
サモアの伝統的なトライバル
手彫りで彫られた、サモアの伝統的なtatauと呼ばれるトライバル。日常的にtatauが彫られていた頃には、デザインを見るだけでどこに住んでいるどういう身分の人間か・・・という事がわかるようになっていたとか。
流線が美しいトライバル
赤と黒の二色でほられ、そのコントラストとラインが美しすぎるタトゥー。バランスがしっかりとれていて、ずっと見ていたくなるような不思議なデザインです。
花とトライバル
百合のような花のタトゥーにトライバルを組み合わせた作品。パキっとしたカラーの柔らかい花と、トライバルの曲線のコントラストが綺麗。
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